中学生プログラミング授業必修化ということで、いよいよ本格的な「IT社会」の時代になるんだなぁ‥と思いますよね。
そこで中学校で行われるプログラミング教育では「一体どんなことをするのか?」など不安になっている家庭もあると思いますので、少し詳しく見ていこうと思います。
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必修化された中学生プログラミング授業がエンジニアを育成
数年に1度に見直しが図られる学習指導要領が刷新されました。その中で中学生の技術・家庭科の授業で「プログラングによる計測・制御」が必修となりました。
現代社会では、ITを取り入れたビジネス社会となっており、これらの機器を扱えるだけでなく、プログラミングの知識もこれから、次第に求められてくる流れの現れでしょう。
学習指導要領の中で、プログラミング授業の必修化に当たり次のようなことが定義されています。
- 「コンピューターを利用した計測・制御の知識を取得」
- 「情報処理の手順を考え、簡単なプログラミングの作成ができること」
このような定義がなされているのですが、中学生の段階においてプログラム履修の時間は3年間で数時間程度と考えられています。
したがって、この程度の授業時間であれば、専門的なプログラミング知識を修得できるレベルではないと思われます。
そこまで難しく考える必要はなさそう、というわけです。
プログラミング授業の必修化の背景は?
現在、高校では選択科目の授業の中に「情報の科学」としてプログラミングの科目があります。しかし、その履修率を見るとかなり需要が低く、授業を受ける生徒は20%割程度と見られています。
これからのIT活用を考えた時に、機器の操作だけでなく、プログラムスキルも高めることも求められてくる時代になってきます。
そのようなことから、義務教育段階からプログラミング科目を必修化させることが必要になってきます。
中学生ではすでに2012年から技術・家庭科の技術分野で、プログラミング授業が取り込まれています。この動きはさらに加速して2020年に小学生の段階まで降りてきてプログラミング授業の必須化が決まっています。
このような制度を取り入れることにより、小学生段階でプログラミングに対する知識を底上げして、関心度を高めることにより、一部の生徒に限定されていた履修の率を引き上げていこうと考えられているのです。
その中間的なステップとして、中学生のプログラミング授業の必修化が進むわけです。
プログラミングといえば、2、30年前までは特定の専門特化した技術者が取り組むことができる「特別な技術分野」と見られていました。その専門分野もこと細かく別れており、深く狭い技術知識が必要だったんですね。
元々プログラミングは「機器を機械専用言葉で制御すること」が目的で開発された、特定の産業分野に特化した分野なんです。
国の人口減少やIT分野の発展などによって、この分野のスペシャリストを養成する必要に迫られたことがプログラミング授業の必修化の狙いというわけです。
従来のプログラミングの授業では?
従来のプログラミング授業を内容を振り返ってみると、
高校生ではアルゴリズムの基礎学習を学んだ上で「Webプログラム」「タイマーオブジェクト」による授業プログラム製作や「C言語」「電子工作」「センシングの基礎」を学びます。中学生の通信教育としてプログラミングのかなりレベルの高い授業内容です。
中学生段階のプログラミング作業ではペアで取り組みながら、
「交差点信号機のプログラミング」「車型ロボット制御による課題処理」「プログラミング利用によるLED制御」「アニメーション制作によるプログラム基礎学習」の授業が展開されています。
このレベルは、中学生レベルとしては適切な水準と受け止められています。
これが小学生の授業では低学年から1人ずつにタブレット端末が配布されて、予めインストールされている学習アプリで計算したりを行ったり、動物や昆虫を動かす簡単なプログラミングを行います。
この年代でIT機器に慣れさせることから始めるわけです。
タブレットなどのIT機器は、
「どのような操作を加えると、どのような反応を示すのか?」
つまり、動作を体感することで機器への親しみや関心を見出す、ということが大きな目的と考えられます。
中学生になってからの必修されたプログラミング教育ってどんな内容?
中学生に上がると、必修化されたプログラミングの授業は「より具体的な成果を要求していく内容」にレベルアップが図られていきます。
ネットワーク環境下の無線LANでパソコンの接続、USBメモリーなど外部記憶装置の操作など、ビジネス社会でごく普通に行われている操作を学ぶことになります。
また、ビジネスの世界では必須となっているセキュリティ面に関しても、中学生の通信教育として必修授業の中で行なわれます。
必修プログラミングでは前述の通り「LED(発光ダイオード)」や「ロボットなどによる機械制御」という高度で専門的な作業も履修することになります。
プログラミングの対象は、リアルな日常生活で使われている機器や装置にまで及んでいるんですね。
まずは日常機器を理解するところからプログラミング教育がスタートして、さらに中学生という感受性の高い時期に、
これを学ばせることによって、子供達の将来の人生に大きな選択肢を与えることになってくることが考えられます。
これは、日本の得意分野である「物作り」の進化系ともいえます。
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