こんにちは元塾講師TSUTOMUです。
今回は「中学3年の数学にぴったりな問題集が知りたい」という疑問に答えます。
きっと、こんな悩みを抱えてご覧になっているかと。
- 中学3年で数学の成績が上がらず優秀な問題集に頼らせたい‥
- 高校入試にむけて数学の点数が伸びる問題集を選びたい‥
こうした悩みに対して、元塾講師の経験からしっかりと答えていきます。
とくに数学は積み上げ学習という教科で、過去の苦手対策が問題解決にむけた大きなヒントになります。
つまり「過去の苦手を解消すれば、現在の悩み解消につながりやすい」という教科。
そこで数学という教科の特性をしっかり踏まえたうえ、高校受験本番にむけ時間のない中学3年にとって、もっとも最適といえる数学問題集を紙・デジタルという2スタイルからピックアップします。
中学3年の数学におすすめ「紙・デジタル問題集」ベスト7選
中学3年の問題集といっても、大きく2つのスタイル(紙・デジタル)があります。
それぞれのスタイルでメリットが異なるので、まずは問題集スタイルの特性などを把握したうえで優秀な教材選びをされてみてください。
各スタイルごとに、私が厳選した数学問題集をピックアップします。
紙でおすすめ数学問題集
中学3年の数学問題集として「紙スタイル」のメリットはこんな感じ。
- 紙と鉛筆で学べるため自然体で取り組める
- PC・タブレット端末の操作が得意じゃない場合に適している
- 文章(文字)を読んで理解する能力が身に付きやすい
とはいえ紙の問題集のデメリットとして、情報量の少なさ、購入にかかる時間効率の低さ、理解へつながる解説の少なさなどが挙げられます。
こうした紙の問題集における、メリット・デメリットを考慮のうえ選ばれてください。
- 中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる問題集
- わかるをつくる中学数学問題集
- 板書で見る全単元・全時間の授業のすべて
- 中学自由自在問題集 数学
①中学校3年間の数学が1冊でしっかりわかる問題集
対応範囲 | ページ数 | 出版社 |
おもに標準校 | 160P | かんき出版 |
数学の紙問題集でも、わりとシンプルにまとめられている印象。
ページ数はそこまで多くなく、中学3年間の数学でも要点を中心に掲載されており、とくに高校入試で出題されそうな部分に焦点を当てて総合的な数学副y数ができるといった問題集。
解説についてもポイントとして掲載されており、あまり解説数としては情報量が多くありませんが、しっかりと要点をチェックできるよう工夫のある解説となっています。
問題集ということで問題ボリュームはさすがに多く、中学3年間の数学を総合的に学べる問題集。難関校対策まではやや難しいと思いますが、標準校を志望する場合は必要十分な復習ができる紙の問題集です。
②わかるをつくる中学数学問題集
対応範囲 | ページ数 | 出版社 |
おもに標準校 | 304P | 学研プラス |
さすが学研プラスという感じで、かなり見やすく編集された問題集。
ページ数も結構あるので細かな部分までしっかりと復習でき、しかも学研ならではのわかりやすい解説付きで、高校入試本番に向けてなかなか有意義な受験勉強が期待できる内容です。
とくに「要点まとめ」などのページはかなり詳しく解説されており、この解説を見るだけで苦手解消につながりやすいかなと。複雑な図形分野などもカラー印刷で見やすいので、より理解しやすいのではないかと私は思います。
私的には標準校向けという判断にしていますが、難関校にむけた数学の基礎学習としても効果的な構成。総合的にさすが学研という感じで、上手にまとめられ高い学習効果が期待できる数学問題集です。
ページ数が多いので問題数も豊富で、中学校の数学をかなり学べると思います。
③板書で見る全単元・全時間の授業のすべて 中学校3年数学
対応範囲 | ページ数 | 出版社 |
標準~難関校 | 276P | 東洋館出版社 |
黒板に書いて説明する、といった解説方法がとられた問題集です。
かなり細かな部分まで解説がなされており、実際に学校の黒板によって説明を受けている感覚で理解を進められる構成。したがって要点がまとめられ理解しやすいため、基礎からしっかりと数学を復習させたいという場合に極めて有意義な問題集です。
問題集というよりは参考書といったほうが近い内容で、問題を解きながら基礎理解にも取り組める感じ。中学生全体の分野・単元が総合的に解説されており、高校入試にむけた数学対策としてかなり効果的な問題集になると私は感じます。
こうした黒板風の解説というのは問題集のなかでも珍しく、文字がずらっと並んでいるだけの問題集と比べると、かなり理解しやすくわかりやすいのが特徴。また黒板だけではなく文字による解説もしっかりと掲載されており、2つのスタイルで数学を徹底的に復習できる問題集になります。
④中学自由自在問題集 数学
対応範囲 | ページ数 | 出版社 |
標準~難関校 | 268P | 増進堂・受験研究社 |
かなりの難関校まで対応できる問題集で、ハイレベル問題も豊富に掲載されているのが特徴です。
基礎・発展・応用問題というジャンルで出題されており、記述対策問題なども豊富。まとめノートでは空所補充問題などで問題を解くことができ、様々な角度から中学数学を効果的に履修することができます。
全体的な構成がわかりやすく、自分が欲している分野・単元はもとより、学習レベルに応じた問題を見つけやすいのも便利。確かに自由自在というタイトルがぴったりという感じの問題集となっています。
また一般的な問題だけではなく、高校入試予想問題が備わっているのも優秀。思った以上に数学を徹底的に学べる問題集として、中学3年生に極めておすすめといえる内容と私は感じます。
解説についても詳しく掲載されており、その分野・単元に必要となる公式なども側註にまとめられており効率の良い受験対策が可能。過去の苦手対策としても十分に活用できる問題集です。
デジタルでおすすめ数学問題集
中学3年の数学問題集として「デジタルスタイル」のメリットは次の通り。
- 紙と比べて得られる情報量が極めて多い
- 映像授業など理解へつなげやすい解説が備わっている
- AI機能により瞬時に苦手対策ができる
- 演習問題がかなり多く定着へつなげやすい
いわゆる「デジタル教材」を使った問題集対策とお考え下さい。
また数学デジタル問題集のデメリットには、端末画面を見ていると疲れやすい、勉強している実感がわきにくい、などが挙げられます。
ぜひこうした点も考慮して、数学のデジタル問題集(教材)を選んでみてください。
- すらら
- スタディサプリ
- Z会の通信教育
⑤すらら
対応範囲 | おもな機能 | 運営会社 |
標準~難関校 | 映像授業、ドリル、テスト | 株式会社すららネット |
中学3年のデジタル問題集として、かなり有意義な構成でおすすめの1つです。
文部科学大臣賞の受賞歴もあることで、さすがに数学をはじめ中学市絵の5教科を徹底学習できる内容。とくに無学年方式が採用されているため学年を通り越して分野で学べ、小学生範囲からしっかりと算数・数学を学べるデジタル教材になります。
素額は積み上げ学習のため、小学生範囲が苦手原因となっている場合が多いもの。もし中学生範囲の問題を解いて間違った場合は、AI機能が原因となる単元(小学生範囲も)を瞬時に表示して教えてくれるので、かなり効果的な数学の総復習ができます。
わからない単元があれば映像授業でしっかりと基礎理解も可能で、さらに豊富な問題数が備わったドリル機能もあるため基礎から定着まで十分な対応力を持っているデジタル教材。
家庭学習をはじめ高校入試対策として数学だけではなく、5教科+英検・数検を学べる効率に優れるデジタル問題集になります。
レビュー:すららの口コミ
⑥スタディサプリ
対応範囲 | おもな機能 | 運営会社 |
標準~難関校 | 映像授業、演習問題 | リクルート |
神授業講師の解説がわかりやすく、さらに受講テキストで効果的に学べるデジタル問題集です。
スタディサプリのイチオシ機能ともいえるのが「神授業講師による映像授業」で、実際に受講してみると説明が詳しいだけでなく、着地点からの逆算による解説でかなりわかりやすい授業が受けられます。
また映像授業と連動した受講テキストがあり、その単元の要点がまとまっているのでこれも理解につなげやすい。とくに数学というのは教える順番が間違うと混乱しやすい教科ですが、まったくその心配もなく徹底的にわかりやすく理解につなげやすい映像授業となっています。
定着における機能も備わっており、10,000問以上用意された演習問題で数稽古も可能。基礎理解~定着まで一連の流れで学べるため、高校入試本番まで時間のない中学3年の数学を効率的に学べるデジタル問題集になります。
レビュー:スタディサプリの口コミ
⑦Z会の通信教育
対応範囲 | おもな機能 | 運営会社 |
標準~超難関校 | 映像授業、添削指導、テスト | 株式会社Z会 |
難関校対策として有効といえるのが、このZ会の通信教育になります。
数学はもとより5教科すべてを学べるデジタル教材で、映像授業による解説をはじめ、応用(文章)問題についてはZ会ならではの添削指導による徹底指導で理解へつなげることができます。
搭載される問題としては標準校レベルからハイレベルまで総合的に学べ、偏差値的にいえば70以上も目指せるという内容。しっかりと使いこなせば超難関校対策も十分な対応が期待できるデジタル問題集です。
さすがにZ会の通信教育ということで、内容や構成、また機能面において一切不足なし。
ハイレベルな志望校をめざすための数学履修であれば、かなりの効果が期待できるデジタル問題集になるかと私は感じます。
✅ Z会の詳しい内容はこちら。
レビュー:Z会の口コミ
中学3年の数学におすすめ問題集の比較一覧
紹介した問題集を、比較一覧表でまとめます。
それぞれ問題集名をクリックすると、先ほどの解説項目へ戻ります。
問題集名 | 対応範囲 | ページ数・機能 | |
紙 | 中学校3年間の数学が1冊で しっかりわかる問題集 | 標準校 | 160P |
わかるをつくる中学数学問題集 | 標準校 | 304P | |
板書で見る全単元・全時間の授業のすべて 中学校3年数学 | 標準~難関校 | 276P | |
中学自由自在問題集 数学 | 標準~難関校 | 268P | |
デジタル | すらら | 標準~難関校 | 映像授業、ドリル、テスト |
スタディサプリ | 標準~難関校 | 映像授業、演習問題 | |
Z会 | 標準~超難関校 | 映像授業、添削指導、テスト |
中学3年に適した数学問題集の選び方
元塾講師の経験および、中学生の通信教育などを探ってきた知識から。
つぎの要素が備わっていることで、中学3年により有意義な数学問題集となります。
- 過去の苦手対策がしっかりできる
- わかりやすい解説がある
- 数稽古(定着)につながる問題数が備わっている
すべての要素が揃っていることが大事で、1つでも欠けてしまうと片手落ち。
さらに3つの要素について詳しく解説します。
過去の苦手対策がしっかりできる
中学3年という時期は、ご存じのように「高校入試本番」へむけラストスパートのとき。
泣いても笑っても年明けには高校受験を受けるため、それまでに徹底的な最後の総仕上げをしておかなければいけない時期になります。
そこで重要となるのが「過去の総復習」で、とくに数学は苦手対策が大きく功を奏す教科。
数学がほかの教科と違うところは積み上げ学習という部分で、過去の苦手を解消することにより、連動して現在の未理解部分まで解消できる可能性が存在します。
したがって中学3年の数学においては、とくに徹底復習が高校入試本番にむけ直接的に関わってくる効果的な方法。しっかりと過去の苦手解消につながる問題集を選ぶことで、より高校入試本番にむけ高い学習効果が期待できます。
わかりやすい解説がある
中学3年までに数学が苦手となる大きな理由に、まずもって「解説が理解できなかった」が挙げられます。
とくに中学校の授業などは教師によって解説にバラつきがあり、たまたま説明が上手ではない教師にあたった場合は数学を理解しきれず、結果として数学を苦手となってしまう恐れも十分に考えられます。
そこで私が強く言いたいのが、数学は順序良く1つずつ理解できる解説であることが重要。
説明する順序が違ったり話が飛んでしまったりすると、1つずつの理解を積み重ねる数学としては極めて習得が困難になってしまうということ。したがって理解へつながる解説があり、しかも腑に落ちる(納得のいく)解説であることが問題集選びにおいても重要なポイントになります。
わかりやすい解説というのは、まず「順序正しい説明」であること。
さらに複雑で理解しづらい単元などは多角的に教えてくれたり、わかりやすく感覚に訴えかけるような説明であることが好ましい解説。数学は少しでも解説の順番が乱れるととたんに理解できなくなる教科なので、問題集選びにおいては詳しいだけではなく「わかりやすい解説」であることが求められます。
数稽古(定着)につながる問題数が備わっている
数学という教科においては、2つの取り組み(基礎理解・定着)の同時進行がベストです。
まずは順序正しくわかりやすい解説で理解して、さらにその単元を定着させるために「豊富な問題数」であることが問題集には必須。とくに中学3年の数学においては高校受験の結果に直結するため、しっかりと定着を図って身につけてしまうことが重要な対策になります。
したがって中学3年の数学問題集としてポイントになるのが「豊富な問題数」が掲載されていることで、同じ単元から多角的に出題されるなど、少しでも多くの数稽古ができるほど優秀な問題集です。
また高校入試問題の特性から作成された出題内容となっているなど、中学生の数学総復習だけではなく、高校入試に直結する内容であることも重要な要素。しっかりと基礎理解できることはもとより、さらに定着を図るための数稽古もできる問題集であることが重要です。
まとめ
今回は「中学3年の数学にぴったりな問題集が知りたい」という疑問にたいして、中学3年の数学におすすめ紙・デジタル問題集ベスト7選および、中学3年に適した数学問題集の選び方という形で自分なりに答えてきました。
中学3年の数学というのは、過去の苦手を1つでも多く解消することが重要。
積み上げ学習におすすめの攻略方法とまでは言いませんが、とくに数学においては過去の分野・単元と連動している場合が多いため、過去の未理解個所を解消することで点数アップにつながる場合が多くあります。
したがって中学3年の数学においては、徹底的に過去の復習に注力することが大切。
そのためにも数学をしっかりと理解できて、しかも定着につながる豊富な問題のある問題集を選ばれることをお勧めします。